仮想通貨Ethereum(イーサリアム)とは?

Ethereum

Ethereum(イーサリアム)とは一体どんなものか?その実態についてはあまり知識なくても、名前を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

Ethereumは分散型プラットフォームであり、時価総額は世界2位となる仮想通貨銘柄の1つでもあります。

本記事では仮想通貨Ethereumの誕生から現在までの概要についてを執筆していきます。

Ethereum(イーサリアム)の誕生

Ethereumの誕生は、2013年にVitalik Buterin(ヴィタリック・ブリテン)氏がホワイトペーパーを発表したことから始まりました。

開発者のVitalik Buterin(ヴィタリック・ブリテン)氏はプログラマーであり、仮想通貨を一番最初にメディアとして扱ったビットコインマガジンの共同開発者でもあります。

Vitalik Buterin(ヴィタリック・ブリテン)氏は17歳の時に仮想通貨に興味を持ち、2014年1月にマイアミで開催された北米ビットコイン会議でEthereumを発表した時の年齢は19歳でした。

Ethereum(イーサリアム)の特徴

スマートコントラクト

スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上にプログラムを書き込み、設定した要件を自動で実行する機能です。指定した日付に自らの口座から相手の口座に1ETHに振り込むとブロックチェーンに書き込むことによってプログラム通りに振り込みが行われます。

取引の順序や、どちらが先に手続きをするのかを気にせずに双方の手続き、相手にいくら送金するかの条件が満たされた場合のみに第三者の介入がなしで取引を行うことが出来ます。

スマートコントラクトはあらかじめ取引の内容を決めておく必要があり、仮想通貨の取引以外にも商品の取引や不動産売買にも活用されています。

時価総額第2位の仮想通貨

仮想通貨は2022年5月19日時点で10084種類存在します。発行される仮想通貨は一定価格ではなく、1枚あたり1円を切るものから数百万するものが存在し、Ethereumは時価総額2位の仮想通貨です。

2022年5月19日時点での1ETHの価格は$1,951(約25万円)となります。時価総額はトークンの発行枚数×トークンの時価総額です。

今後のアップデートによりPoW→PoSに変更

PoW(プルーフ・オブ・ワーク)は取引データがブロックチェーンに追加された際の計算式を成功させ、成功報酬として仮想通貨を受け取ることを言います。計算式を成功させる人のことをマイナーと呼び、これらの一連の行為をPoWと言います。

PoS(プルーフ・オブ・ステーク)は、PoWとは違い仮想通貨の保有量に応じてブロックの承認率を決定し、報酬として仮想通貨をもらうことを言います。保有量の多い人が権限を持たぬように仮想通貨の取引回数にも着目し、保有量と流動性に配慮をしています。

EthereumはDefiやNFTの普及によって取引数が増え、トランザクションの増加によって、ガス代の高騰やネットワークが混雑するなどの事態が起こっています。取引の処理時間を短くするためにはより多くの手数料を支払うことが条件となっているので、ガス代の高騰につながる要因とも言えます。

PoWからPoSへと変更することによってトランザクション処理の向上と、電力を99%以上削減することが可能とされています。

dApps構築のプラットフォーム

dAppsとはDecentralized Applicationsの略であり、分散型アプリケーションを構築するための開発環境を提供するプラットフォームとしての機能です。企業や、政府、銀行などの中央管理者がいなくても稼働するアプリケーションとなり、利用者全員がデータを分散管理することで仕様変更などの意思決定に参加で来ます。

dAppsは特定の技術を持ったプログラマーでなければ開発が難しい領域でしたが、Ethereumの登場により容易になりました。多くの方がdAppsに参入できるようになり、より分散管理の概念が社会に広がり応用されるきっかけになりました。

ERCチェーン

Ethereumネットワークと呼ばれるP2Pのネットワーク上で、スマートコントラクトの履行履歴をブロックチェーンに記録していきます。また、Ethereumはスマートコントラクトを記述するチューリング完全性によりネットワーク参加者はこのネットワーク上のブロックチェーンに任意のdAppsやスマートコントラクトを記述しそれを実行することが可能になります。

EthereumチェーンにはERC20、ERC223、ERC721などが存在します。

基本的に取引で使用されるのはERC20です。取引時にERC20はスマートコントラクトのエラー通知がないことから、ネットワークが異なっていても取引が可能となりGOX(ゴックス)を起こし、自らのコインを失ってしまうことがあります。

ERC223はERC20が抱える問題点のチェーンが異なるネットワーク同士の取引を感知し、エラーが起こった場合にトークンを送金元に返還する機能があります。この機能により、GOX(ゴックス)の可能性は低くなり、取引も安心して行うことが可能になります。

ERC721は主にNFTを発行する時に用いられます。発行するトークンの独自性を持たせるためにトークンIDの設定をすることにより代替不可能を証明しています。

Ethereumチェーン取引手数料【GAS代】

トランザクションを作成する際に送信者はGAS代とGASリミットを指定します。GAS代とはEthereumにおける取引手数料のことであり、GASリミットは送信者がトランザクションに対して払えるGASの上限を決めたものです。

DefiやNFTの普及につれ、Ethereumネットワークでの取引量が増えている傾向にあり、ブロックチェーンに取引を記録するマイナーは、獲得できる報酬を最大限に増やすためにGAS代の高いトランザクションを優先的に処理します。取引量が増えれるにつれトランザクションの処理量が増え、必然的にGAS代が高騰する要因となります。今後は、GAS代の高騰に対してセカンドレイヤーの対策などが挙げられています。

Ethereum過去の出来事

The DAO事件

The DAO事件とは、分散型投資組織の名称であり、非中央集権の自立型になります。Ethereumの仕組みを利用し、ブロックチェーン上に決めたルールに従い、資金を集め投票をし利益が上がれば投資者に配当するシステムを扱っています。ETHとDAOトークンを交換することによって資金を提供するし、投票にDAOトークンを利用するもの。2016年4月5日~4月30日にかけてDAOトークンのクラウドセールを開催し、当時のETHの流通量の14%(150億ドル)を調達した。

2016年6月17日、The DAOのスマートコントラクトのバグを悪用し、約360万ETH(当時で約5000万ドル、日本円で約52億円)がハッカーにより盗まれる事件が発生しました。しかし、その後Robin Hoot Group(RHG)と名乗る集団がおよそ720万ETHの確保とコミュニティへの返還を発表しました。

6月17日~7月20日までの28日間はDAOとETHの交換ができない状況であり、その間に開発者は解決策を検討しました。そこで、The DAOに投資されたすべてのETH残高を新しいスマートコントラクトに移動させ元の保有者に払い戻しできるようにするためハードフォークが提案されました。ハードフォークによってEthereum Classic(イーサリアムクラシック)が誕生しました。

Ethereumの開発チームは、クライアントを作成し、クライアントがでフォルテ設定でハードフォークするしかないのか、投票を開始しデフォルト設定ではハードフォークをすることが決定しました。こうしてThe DAO事件のハッカーが不正出金をする前の状態に戻りました。

しかし、ハードフォークに反対するコミュニティサイトが古いクライアントソフトウェアを実行し続けたことでEthereum Classicが誕生し、2つのEthereumネットワークが誕生しました。

Parityウォレット凍結事件

2017年7月に、Parityウォレットから当時の価格で約35億円分のEthereumが盗難される事件が発生しています。2017年に入りBitcoin(ビットコイン)やEthereumなどのアルトコインは仮想通貨が注目を浴びたことによって価格が4万円代まで高騰していましたが、この事件をきっかけに価格が1.7万円代までに下落しました。

その後は、プライバシーの強化や、セキュリティ面での強化に特化するべくメトロポリスのアップデートをきっかけに価格は再び上昇傾向となり、2018年には最高値の15万円代となりました。

2022年5月9日時点のEthereumの価格推移は1ETHあたり約$2,521(約33万円代)となっています。

まとめ

今回は仮想通貨Ethereum(イーサリアム)について解説しました。

解説した内容をまとめるとEthereumは、「時価総額第2位の仮想通貨」、「Ethereum独自のネットワークが存在する」、「スマートコントラクト」、「dApps構築のプラットフォーム」などの点が挙げられます。

今後も引き続き、Ethereumや仮想通貨に関連する記事を執筆していきます。

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